診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
葉、果実、花を食害する。ふ化幼虫は集団で葉裏から表皮を残して食害するため、表皮だけが残り、いわゆる白変葉になる。中・老齢幼虫になると食害量も増え、ひどい場合には葉を食い尽くす。また、葉だけでなく、果実も食害する。
ウリ科作物の他、ナス科作物、アブラナ科作物、マメ科作物、オクラ、イチゴなど広範に及ぶ。
南方系の害虫であり休眠性を持たないため、施設が主な越冬場所になっている。したがって、施設栽培地帯では発生量が多く、発生時期も早い。施設栽培での発生は、主に成虫の飛び込みから始まるが、周辺の雑草地から幼虫が侵入してくることもある。施設では、通常秋季と翌年4、5月頃から発生が多くなる。露地では梅雨明けから10月にかけて多くなる。特に梅雨明けが早く、その後高温乾燥が続く年に発生が多くなる。25℃恒温条件下における卵から成虫になるまでの期間は1か月程である。
施設栽培では、換気窓を防虫ネットで被覆するとともに防蛾灯(黄色蛍光灯)を点灯することで成虫の侵入を防ぐことができる。また、若齢幼虫による被害葉(白変葉)を見つけたら、幼虫ごと被害葉を除去する。幼虫の発生が多くなるようなら薬剤による防除を行う。幼虫の薬剤に対する感受性は、幼虫の発育が進むにつれて低下するので、防除効果を上げるためには若齢期の防除につとめる。
アタブロン、アニキ、アファーム、グレーシア、トレボン、フェニックス、プレオ、BT剤(サブリナ、ゼンターリ、フローバック等)。なお、作物によって登録内容が異なるので、薬剤の選択に当たっては十分注意する。※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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