診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
施設栽培メロンでは、食害によって葉が白化したり、雌花が食害されて果実が奇形化して肥大不良になることがある。
ウリ科作物の他、アブラナ科、キク科、ナス科、ユリ科作物などきわめて広範囲に及ぶ。
従来、日本にいるネギアザミウマは雌成虫のみで繁殖すると考えられていたが、近年、一部地域で雄成虫の存在が認められている。通常、成虫で越冬するが、温暖な地域では幼虫越冬もする。露地では、一般的に5~10月にかけて発生するが、発生が多くなる時期は6~8月である。高温、乾燥条件下で繁殖が旺盛になる。本種は休眠をしないので、いったん施設内に侵入すると時期を問わず、栽培期間を通して繁殖する。卵から成虫になるまでの発育期間は、25℃恒温条件下で約17日である。
耕種的、物理的防除法についてはミナミキイロアザミウマの項に準ずる。発生が多くなるようであれば、薬剤による防除を行う。なお、薬剤に対する感受性はウリ類の重要害虫であるミナミキイロアザミウマとは若干異なる。また、合成ピレスロイド系、クロロニコチル系殺虫剤に対する感受性低下が顕在化しているので、薬剤の選択には注意を要する。
アザミウマ類全般に適用登録されているアグリメック、アルバリン・スタークル、グレーシア、ディアナSC、ハチハチ、ファインセーブ、モベント等。作物によって登録内容が異なるので、使用に当たっては注意する。また、天敵やミツバチ、マルハナバチに対して影響の大きい薬剤が含まれるので、天敵やミツバチ、マルハナバチを導入する施設では、薬剤選択に十分注意する。※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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