診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
一般にユウガオに接ぎ木したスイカで発生する。果実が着果・肥大する定植後1か月ぐらいから発病が始まり、収穫期まで発生する。晴天時の日中につる先が萎れ、曇雨天には回復する。やがて、萎れは葉全体に拡がり、徐々に枯れ上がっていく。根は、初め細根の一部が褐変腐敗するが、やがて、主根や支根が部分的に褐変し、細根は脱落し、根量は少なくなる。症状が進むと根全体が褐色~黒褐色となり、根の表面に黒色帯状の病斑(疑似菌核)を形成する。収穫直前に枯れ上がった場合は果実の充実が悪く、糖度が上がらないため出荷が不能となる。
ウリ科作物に寄生する。キュウリ、メロンでも被害が大きい。
施設栽培、露地栽培で発生する。比較的低温の時、発生しやすく、高温になると発病は軽減される。病原菌は残渣とともに土壌に残って土壌伝染する。ウリ科作物を連作すると被害が激しくなる。乾燥や過湿による根痛みは発病を助長する。
ウリ科作物を連作しない。トウガン台木に接ぎ木する。健全苗を育苗し、適期に定植する。着果負担を避けるため、発病が予想される場合は着果数を減らす。萎れが見られたら葉水をかけたり、遮光し、蒸散を防ぐ。施設栽培では夏期に太陽熱消毒や土壌還元消毒などを行う。発病が軽い場合は栽培終了後に長期間トンネルを被覆しておく(トンネル栽培の場合)。
ドジョウピクリン他。※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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