診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
アズキでは7種のウイルスが知られているが、BCMVとCMVが重要。単独のウイルスの症状は軽いが、複数のウイルスに重複感染すると縮葉や株の萎縮が現れる。重症株はほとんど着莢しない。BCMVは全国的に発生が多く、種子伝染する。種子伝染株は初生葉がやや小型になり、ときに変形する。葉に軽微なモザイク斑紋。アブラムシ感染では発病初期に葉脈が透明になり、小葉が落葉しやすい。さらに葉脈に沿った濃緑色のモザイクが生じ、葉縁は軽く下垂する。CMVは葉に淡黄色の斑点や軽い斑紋、ときにえそを生じて縮葉する。他ウイルスとの重複感染が多く、激しい縮葉症状となる。
BCMVはマメ科に寄生。CMVは宿主範囲広く、ウリ科の他、190種以上の植物に寄生。
BCMVは種子伝染の一次発病株からアブラムシによって伝搬されてまん延。一般に6月より発病し、7月に最大となる。開花期以降に感染すると種子伝染しない。CMVは罹病した野菜、雑草等が伝染源となり、アブラムシで伝搬される。BCMVより遅れて、7月から8月に多発する。
健全種子の使用。種子伝染株の早期抜き取り。CMVでは野菜畑から離れた場所で栽培。アブラムシの薬剤防除。通風の良いアブラムシの発生の少ない圃場の選択。抵抗性品種の利用。
アブラムシ類の防除薬剤参照。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
稲の病害虫と雑草 |
ムギ類の病害虫 |
豆類の病害虫 |
ジャガイモの病害虫 |
サツマイモの病害虫 |
アブラナ科野菜の病害虫 |
トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |
キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
イチゴの病害虫 |
ネギ類の病害虫 |
菜園の病害虫 |
カンキツの病害虫 |
リンゴの病害虫 |
日本ナシの病害虫 |
西洋ナシの病害虫 |
モモの病害虫 |
カキの病害虫 |
ブドウの病害虫 |
花の病害虫 |
難防除雑草