診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
どの生育時期でも発病する。幼苗期では地際部の茎が侵され、褐色・すじ状の水浸病斑が現れて立枯れる。生育の進んだものでは、主茎地際部や下位分枝節の表面に紡錘形またはすじ状の濃緑色・水浸状病斑を生ずる。その後、病斑は拡大するとともに茎の萎凋が始まり、さらに病斑が茎の全周を取り囲むと枯死に至る。新鮮な病斑の表皮部分を顕微鏡観察すると病原菌の卵胞子が見える。病斑はやがてFusarium菌等の二次寄生菌によって初め白色、後に淡紅色~灰褐色に変色するので注意。早期発病株ほど減収が著しく、7月中旬以前の初発では収穫皆無となる。
アズキ。
病原菌は土壌中で長期間生存し、土壌伝染する。全生育期間を通じて感染・発病するが、発生は土壌水分に大きく左右され、多雨・排水不良等に伴う高水分条件下で多発する。さらに病原菌の生育適温は28℃と高いことから、温暖な気象条件が重なると急激にまん延。多数のレースがある。
連作の回避。心土破砕や暗渠整備等、排水対策の実施。高畦栽培。抵抗性品種の栽培。薬剤の茎葉散布。
種子消毒:クルーザーMAXX。
茎葉散布:発病初期から、グリーンダイセンM、ジマンダイセン、フェスティバルC、フェスティバルM、ブリザード、ライメイ、ランマン、リドミルゴールドMZ、リナセル、レーバス等。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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