診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
病原ウイルスは9種類知られているが、発生地域により種類・系統が異なり、病徴のみによる診断は一般的に困難。BBWVは葉に変形をともなう激しいモザイクと、茎にかすり状のえそ条斑を生じ、株全体が萎縮。激発株では莢に黒褐色のえそをともなう変色や亀裂を生じて、茎は褐色に枯死する。CMVは葉に軽いモザイクと葉脈緑帯、莢に軽度な奇形を生じる。系統によっては茎にえそをともない、枯死する。ClYVVは従来はBYMVのえそ系とされていたが、茎の先端部から茎、葉にえそが現れ、枯死に至る。WMVは葉の葉脈に沿って軽い退緑斑を生じるが、株全体の症状としては軽微である。その他のウイルスの発生は少なく、被害も軽微である。
マメ科の他、多数。
モザイク病は主として各種アブラムシによって非永続的に伝搬される。エンドウに寄生する主要なアブラムシはエンドウヒゲナガアブラムシであるが、その他にジャガイモヒゲナガアブラムシ、マメアブラムシ、モモアカアブラムシ等がある。露地栽培では春~秋のアブラムシの活動時期に合わせて発生。
健全種子の使用。シルバーマルチ栽培や幼苗期の寒冷紗被覆。アブラムシの薬剤防除。
アブラムシ類の防除薬剤参照。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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