診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
種子伝染では発芽直後の子葉に黒色のやや陥没した円形~不整形の病斑を生ずる。本葉では葉柄と葉脈に黒褐色の条斑が現れるとともに、萎縮や奇形が顕著となり、やがて枯死する。莢では周縁が赤褐色で、中央がやや陥没した暗褐色の円形の病斑となる。病斑部には多湿時に鮭肉色の粘質物(胞子塊)を生じる。
インゲンマメ。
種子や罹病茎葉で越冬する。種子伝染が主体であるが、発芽後間もない6月中旬には子葉の発病が認められる。その後、病斑上に形成された胞子が風雨で飛散し、まん延を繰り返す。そのため6月下旬から7月に降雨が多く、多湿条件が続くと多発生となる。発病時期が早いと枯死するため被害が大きいが、生育後半の発病でも減収は著しく、子実への感染が多くなる。病原菌の生育適温は21~23℃、感染適温は14~27℃の範囲とされる。病原菌には6系統があるが、主に手亡類を侵す系統、金時、中長鶉類を侵す系統が優占するが「雪手亡」はこれら両系統に抵抗性である。
健全種子を使用。3年以上の輪作。種子消毒と薬剤の茎葉散布。抵抗性品種の利用。
種子消毒:キヒゲンR-2。
茎葉散布:7月上旬から8月中旬にアミスター20、オーソサイド、ゲッター、ケンジャ、ジマンダイセン、スクレア、トップジンM、ニマイバー、ファンタジスタ、ブロードワン、フロンサイド、ベルクート、プライア等。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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