診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
病原ウイルスは数種知られているが、その中でBCMVは全国的に発生が多く、特に重要。BCMVでは葉に鮮明な葉脈緑帯を生じる。激症株ではモザイクとともに火ぶくれ症状を呈し、巻葉が顕著となり、小葉化する。BYMVでは葉は緑色が濃淡なモザイクを生じ、特に生育初期に感染すると、株がちりめん状に萎縮して、わい化する。PSVとCMVでは通常、葉脈透過やモザイクを現すが、特にPSVでは葉の奇形と小型化、株のわい化が見られる。一般に発生は少ない。
BCMVはインゲンマメ、アズキ等。ClYVVとBYMVはインゲンマメ、エンドウ、アカクローバ、シロクローバ等。
BCMVは種子伝染による発病株が伝染源として重要。ClYVVとBYMVはアカクローバ、PSVはアカクローバ、シロクローバ、CMVはスカシタゴボウ、オオバコ、ハコベ等の越年生雑草が重要な伝染源。いずれのウイルスもアブラムシ有翅虫により圃場に伝搬され、まん延する。アブラムシが多発する高温乾燥条件下では本病の発生が多くなる。
BCMVでは健全種子の使用と発生が多い圃場・家庭菜園から遠く離して栽培。ClYVVとBYMVでは牧草地やクローバ類の多い場所を避けて栽培。発病株の早期抜き取り。アブラムシ防除。
アブラムシ類の防除薬剤参照。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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