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豆類の病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ダイズわい化病

ダイズわい化ウイルス Soybean dwarf luteovirus(SDV)
レンゲ萎縮ウイルス Milk-vetch dwarf luteovirus(MDV)
〈Dwarf〉

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ダイズわい化病
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発生圃場

ダイズわい化病
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発病株、株全体が黄変している

ダイズわい化病
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葉に現れたモザイク症状


被害

SDVでは病徴によりわい化型、縮葉型および黄化型に分けられる。わい化型では葉は小型になり、葉柄や節間が短縮して著しく萎縮する。縮葉型は葉脈が縮むため、葉は縮緬状になる。いずれの場合も病勢が進むと脈間が黄化し、生育後期には株全体が黄変する。着莢は著しく劣るため、収穫期になっても落葉しない。MDVでは感染株は萎縮し、葉は小型となって縮れる。

被害作物

SDVは、ダイズのほか、エンドウ、クローバ等のマメ科植物に、MDVはマメ科、ナス科、アカザ科等に寄生する。

発生

SDVでは病徴や寄生性が異なるわい化系統と黄化系統がある。伝染源は、わい化系統はアカクローバ、黄化系統はシロクローバであり、アブラムシ類により伝搬される。ダイズへは6月頃に無病徴感染しているクローバからダイズへ伝搬され、ジャガイモヒゲナガアブラムシではダイズに対する吸汁加害により圃場内のダイズへと病気がまん延する。病原ウイルスは種子および汁液伝染はしない。MDVは関東以西で発生しマメアブラムシのほか3種のアブラムシにより伝搬される。

防除

発病株は早期に抜き取る。圃場周辺のクローバ類等、伝染源を除去する。殺虫剤の散布により媒介アブラムシを防除する。

薬剤(農薬)

アブラムシ類の防除薬剤参照。

※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 豆類の病害虫

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