診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
葉、茎、莢に発生する。葉では、最初に中肋の裏面に赤褐色の変色部ができ、支脈を中心に拡大し、大きな不整形の病斑を形成する。病斑の色は赤褐色から次第に淡褐色~灰褐色となり、健全部との境には暗褐色の重輪状の輪を生じる。莢には赤褐色~灰褐色の斑点を作り、のちにこれが全面に広がり莢は奇形、捻転、乾燥、枯死し、剛毛が叢生した小さな黒粒点(分生子層)を生じる。莢が若い頃に罹ると種子ができないことがあり、また裂けて結実しないことがある。遅く罹った場合は、種子の一部が褐変し皺になる等不完全粒となる。茎にも赤褐色~灰白色の病斑を生じ、表面に多数の小黒粒点を作る。
ダイズに発生する。
日本各地で発生し、ときに大発生することがある。7~8月頃から発生し、収穫期頃に湿潤な天気が続くと多発し大被害を与える。病原菌は被害株の茎葉や種子の中で胞子や菌糸の形で越冬し、翌年の伝染源となる。Colletotrichum truncatumが最も重要な菌である。
健全な種子を使用する。罹病残渣を圃場に残さない。表層土を地中深くに埋める天地返しを行う。
散布剤にはスクレア、ニマイバー、プライア、硫酸銅、生石灰。
特にエダマメの散布剤にはスクレア、ニマイバー、プライア。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
稲の病害虫と雑草 |
ムギ類の病害虫 |
豆類の病害虫 |
ジャガイモの病害虫 |
サツマイモの病害虫 |
アブラナ科野菜の病害虫 |
トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |
キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
イチゴの病害虫 |
ネギ類の病害虫 |
菜園の病害虫 |
カンキツの病害虫 |
リンゴの病害虫 |
日本ナシの病害虫 |
西洋ナシの病害虫 |
モモの病害虫 |
カキの病害虫 |
ブドウの病害虫 |
花の病害虫 |
難防除雑草