診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
主としてダイズの地際部の茎を侵害し、地上部は急速に黄変、葉が下垂・萎凋して青枯状となり最終的に立ち枯れる。被害ダイズの地際部は白色絹糸状の菌糸でおおわれ、その上に粟粒大(1~2mm)の茶褐色~暗褐色の菌核を形成する。
病原菌はダイズを始め約100科500種の植物に寄生する。
関東以西の西南暖地を中心として発生が多い。暖地では5月下旬から発生し、種子の発芽阻害を生じる。一般的には気温の高くなる6月頃から始まり、発病株は次第に増えるが、特に栽培管理の一環として行う培土(土寄せ)直後から大発生する。気温の低下する秋口以降は発生しない。第一次伝染源は土壌表面の菌核であり、土壌中で数年間の生存が可能なほか、水に浮遊し移動することも報告されている。転換畑での前作麦稈鋤込みや連作は発病を助長する。
連作を避け、深耕により土壌表面の菌核を土壌中深くに埋没させる。麦稈等の未熟有機物の施用を避けるとともに常発地では培土は行わない。田畑輪換も有効である。
土壌消毒にはクロルピクリン。土壌灌注にはリゾレックス。
特にエダマメの土壌消毒にはクロルピクリン、ダゾメット剤(ガスタード、バスアミド)。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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