診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
ダイズアブラムシとマメアブラムシは、開花期から新葉や若莢に多数寄生してダイズの生育を阻害する。ジャガイモヒゲナガアブラムシは密集した大きなコロニーを形成しないが、着莢期以降に葉裏に多数寄生する。加害部分は小円形に黄化し、多発すると早期落葉して減収する。また、アブラムシ類は各種ウイルス病を媒介する。
ダイズアブラムシはダイズおよび野草のツルマメ、マメアブラムシは各種マメ科、ジャガイモヒゲナガアブラムシはマメ科の他、多くの植物を加害する。
ダイズアブラムシはダイズ生育初期から飛来し、開花期から急速に増殖する。マメアブラムシは5~6月にソラマメで発生した後、ダイズやインゲン等に寄生する。ジャガイモヒゲナガアブラムシは5月に有翅虫が発生し、莢肥大期以降のダイズに寄生・加害する
ウイルス病感染防止のためには、播種時に浸透性の粒剤型殺虫剤を播種溝に土壌処理し、作物の生育中は粉剤または液剤を散布する。
作物によって各種薬剤が登録されている。登録内容を確認して使用する。
播種時土壌処理:アドマイヤー、ダントツ。
生育時散布:アクタラ(クルーザー)、アグロスリン(ゲットアウト)、アディオン、アドマイヤー、オルトラン(ジェイエース、ジェネレート、スミフェート)、スタークル(アルバリン)、スミチオン、ダイアジノン、ダントツ、トレボン、マラソン、モスピラン等。
野菜類(施設栽培)等:エコピタ・キモンブロック(還元澱粉糖化物)、オレート・ソープガード(オレイン酸ナトリウム)、サンクリスタル(脂肪酸グリセリド)、粘着くん(デンプン)。
その他、各種の天敵類もある(アフィパール、カゲタロウ、カメノコS、コレトップ、ボタニガード)。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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