診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
代表的な土壌害虫で、幼虫が豆類や野菜の発芽後の幼軸をかみ切り、株絶えの原因となる。幼虫は土壌中に1個体ずつ散らばって分布するので被害は大きい。多発時は播き直す。水田後作では被害は少ない。
ダイズ、エンドウマメ、豆類(子実)、クローバ等マメ科牧草。
全国に発生しタマナヤガ、センモンヤガとともにネキリムシと言われる。主に幼虫が土中で越冬し、春に雑草地やその周辺の土を掘り起こすと成熟幼虫が見つかる。5月以降に成虫が発生し年2~4世代を繰り返す。
ネキリムシの被害は発芽後に徐々に現れるので播種後よく観察し被害がでたら幼虫を捕殺する。前作で除草をしなかったり中耕管理が行き届かない畑で発生しやすい。
ダイズ:アクセル、ガードベイト(ネキリベイト)、カルホス(カルモック、ネキリエース)、クルーザー、ダイアジノン、フェニックス、フォルテンザ。
エンドウマメ、サヤインゲン、サヤエンドウ、実ラッカセイ、未成熟ソラマメ:クロールピクリン。
ソラマメ、ラッカセイ:ガードベイト(ネキリベイト)。
エダマメ:アクセル、カルホス、クルーザー、ダイアジノン、フェニックス、フォルテンザ。
豆類(種実):カルホス、バイオトピア。
豆類(未成熟):ガードベイト(ネキリベイト)、クロールピクリン。
野菜類:バイオトピア(スタイナーネマグラセライ剤)。
このほか、クロルピクリン剤が各種豆類のネキリムシ類に登録されている。登録内容を確認して使用する。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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