診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
被害は北海道南部まで全国的に見られる。夏ダイズの被害は少なく、主に9~10月に葉や莢が食害される。葉に産卵された卵塊からふ化した若齢幼虫がその葉を食害するため白化葉となり目立つ。
ダイズ、エンドウマメ、サヤエンドウ、豆類(子実)、クローバ等マメ科牧草。
多食性。成熟幼虫は夜間に活動する。卵は数百粒の卵塊として葉裏に産卵、表面は母蛾の鱗毛で覆われる。若齢幼虫は集合状態で摂食し葉が白くなるので発見しやすい。約3週間で蛹化、2週間で成虫になる。暖地系の昆虫で太平洋南岸線以南を除く地域での越冬は困難とされる。西日本では年4世代を経過。春から降雨が少なく猛暑年の秋に多発する傾向がある。
ダイズでは若齢幼虫の食害による白化葉が目立ったら防除する。成熟幼虫は防除しにくいので若齢幼虫を早期発見し防除する。ピレスロイド系薬剤は桑園から300m以内では使用しない。
ダイズ:アクセル、アタブロン、エルサン、オルトラン(ジェイエース)、カスケード、グレーシア、ダーズバン、トクチオン、トルネードエース、トレボン、ダーズバン、パーマチオン、フェニックス、プレオ、フローバック、ペガサス、マッチ、マトリック、MR.ジョーカー、ラービン、ランネート、ランナー、ロムダン等。
エダマメ:アクセル、アタブロン、アニキ、アファーム、オルトラン、カスケード、グレーシア、トルネードエース、トレボン(空散含む)、ノーモルト、フェニックス、プレバソン、ペガサス、ベネビア、マッチ、マトリック、ヨーバル、ランネート等。ハスモンヨトウ核多角体病ウイルス(ハスモン天敵、ハスモンキラー)もある。
ダイズ:アクセル、アタブロン、アニキ、エルサン、オルトラン、カスケード、グレーシア、ジェイエース、ダーズバン、ディアナ(ラディアント)、トクチオン、トルネード、トレボン(空散含む)、ノーモルト、パーマチオン、ハスモン天敵ウイルス、ファイントリム、フェニックス、プレオ、プレバソン、ペガサス、べネビア、マッチ、マトリック、MR.ジョーカー、ヨーバル、ランナー、ランネート、ロムダン(空散含む)。
エンドウマメ:エルサン。
サヤインゲン:カスケード、フェニックス、プレバソン、べネビア、プレオ。
実エンドウ:カスケード、コテツ、プレバソン、マトリック。
サヤエンドウ:アニキ、アファーム、エルサン、カスケード、コテツ、フェニックス、プレバソン、マトリック。
アズキ:カスケード、ディアナ、トレボン、プレバソン。
ソラマメ:カスケード。
未成熟ササゲ、未成熟フジマメ:カスケード。
豆類(種実):サブリナ、ゼンターリなどBT剤、トレボン。
雄成虫誘引剤(性フェロモン剤)のフェロディンSLは夏秋の発生予察に使える。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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