診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
ダイズは成幼虫の吸汁により豆がほそく扁平したり、整形粒になっても吸汁痕が残る。インゲンマメは6〜7月にアオクサカメムシやブチヒゲカメムシに、ダイズやアズキは8月以降にホソヘリカメムシやアオクサカメムシ、ブチヒゲカメムシ等に加害される。
ダイズ、インゲンマメ、アズキ等。
ホソヘリカメムシやアオクサカメムシは全国に、イチモンジカメムシは本州以南に、ブチヒゲカメムシは九州以北に分布する。成虫で越冬し、4〜11月までに2〜3世代を経過する。ホソヘリカメムシは単粒産卵、その他は卵塊で産卵する。前記カメムシ4種の成虫1頭1日当たりの被害粒数は各1.4、1.7、2.3、1.5と報告されている。
クズ群落や雑木林の周辺に栽培すると被害が多い。栽培地内外の雑草除去も密度低下に有効である。薬剤による防除は莢肥大期までに1週間おきに2回散布する。
ダイズ:アクタラ、アグロスリン(ゲットアウト)、エルサン、カスケード、キラップ、スタークル(アルバリン)、スミチオン、ダイアジノン、ダントツ(ベニカ)、トクチオン、トレボン、バイジット、バイスロイド、パーマチオン、MR.ジョーカー、モスピラン、ランネート等。
エダマメ:アクタラ、アグロスリン、カスケード、キラップ、スタークル(アルバリン)、スミチオン、ダイアジノン、ダントツ(ベニカ)、トレボン、バイスロイド、MR.ジョーカー、モスピラン、ランネート。
アズキ:スミチオン、トレボン。
インゲンマメ:スミチオン。
サヤインゲン:アディオン、スタークル(アルバリン)、スミチオン、モスピラン。
実エンドウ:スタークル(アルバリン)。
ラッカセイ:スミチオン、トレボン。
豆類(種実):スミチオン、トレボン。
豆類(未成熟):スミチオン、マラソン。
未成熟ソラマメ:スタークル(アルバリン)、スミチオン。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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