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稲の病害虫と雑草

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

コナギ

Monochoria vaginalis
ミズアオイ科

北海道南部以南の全国に分布し、ごく普通に発生する。
寒地ではコナギより大型のミズアオイが、西南暖地では類似したアメリカコナギが発生する。

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コナギ
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コナギは株基部で分岐し、長い葉柄の先に心形の葉を着ける

コナギ
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紫色の花は成葉と同形の苞葉の基部にかたまって着く

コナギ
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コナギの幼植物は数枚の線形葉を出し、ヘラオモダカに似るが、葉色がやや淡く、子葉の先端に紡鐘形の種子殻がしばしば残る


被害

窒素吸収が旺盛で、少肥条件などではイネに大きな雑草害を及ぼす。

生態

種子繁殖する広葉一年生雑草。
種子には休眠性があるが速やかに覚醒する。湛水下で良好に発芽し、気温15~16℃で地表下1cm以内の層から出芽する。寒冷地や早期栽培地帯では発生期間が50日~60日に及ぶことがある。
幼時および深い水中では線形葉を出し、後にハート型の葉身を着ける。
種子は湿田条件で10年程度、乾田条件ではより長期間生存する。裸地では1個体で7,000粒の種子を生産する。

防除

一般には一発処理剤で防除できる。
スルホニルウレア系除草剤に対する抵抗性生物型が見出されている。抵抗性が疑われる場合には一年生広葉雑草に効果があるその他の有効成分を含む除草剤を使用する。それでも残草した場合には、中・後期剤を処理する。

収録:防除ハンドブック「 稲の病害虫と雑草

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