診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
全国に分布し、ごく普通に発生する。北海道から北陸地方に多く、関東地方以西では主に標高の高い水田に発生する。
種内変異があり、形態や生態が多少異なるものがある。
多発するとイネの生育を抑制する。
塊茎からの発生が問題となるが、種子からの発生も多くみられる。
塊茎は直径0.5~1cmの球形でくちばし状に長く伸びた芽をもつ。塊茎から通常1つの幼植物が萌芽する。地表下25cmからも萌芽する。
土中での塊茎の寿命は1年とみられるが、転換畑の下層土など適当な乾燥条件に置かれた場合には数年間生存する。休眠性があることや土中深くからも出芽することから発生期間は非常に長く、水稲移植後80日まで発生が続くことがある。
幼植物は数枚の広線形葉の後にヘラ形葉、次いで矢尻形の成葉を出す。
分株は作らない。
植物体の大きさ、成葉の形、塊茎の数と大きさ、休眠性などには大きな変異がある。
発生期間が長いので、オモダカに有効な除草剤の組み合わせ処理が有効である。
オモダカに抑草効果が長い問題雑草一発処理剤を適切に使用することにより、一回の除草剤散布で防除することもできる。スルホニルウレア系除草剤の効果が高いが、スルホニルウレア系除草剤に対する抵抗性生物型が見出されている。
塊茎形成は条件により異なるが、稲刈りが早い早期栽培地帯では稲刈り後に始まる。稲刈り後早めに、塊茎形成の初期に耕耘することにより塊茎形成を抑制することもできる。また、稲刈り後の再生株に対して、塊茎形成盛期ころまでに有効な除草剤(グリホサート等)の茎葉処理も塊茎形成の阻害に有効である。
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