診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
北海道を除く全国に分布し、普通に発生する。
茎葉はコウキヤガラに類似するので注意する。
多発するとイネの生育を抑制する。
主に短い円柱形~紡錘形の塊茎から発生する。
塊茎には自発休眠がなく、塊茎の萌芽最低温度は10℃前後と低いため、早期栽培地帯でも4月上旬の代かき前に発生することがある。塊茎の出芽には酸素要求度が高く湛水代かき条件では土壌表面近くからの発生がほとんどで深くても5㎝以下からは出芽しない。土壌水分30~60%の畑水分条件では良好に萌芽する。
塊茎からの出芽後は多数の分株を発生し、繁殖力が旺盛である。塊茎形成は条件により異なるが、稲刈りが早い早期栽培地帯では稲刈り後に始まる。
代かき時に塊茎を土中に深く埋め込むことにより発生を抑制できる。
一方、耕起前にすでに発生し、耕起・代かき後に地表に出た幼植物は湛水条件下でも旺盛に生育するため、早めに除去する必要がある。
普通期栽培水田で耕起前に発生が多く見られる場合には、グリホサート剤などによる耕起前処理も有効である。
塊茎形成は稲刈りが早い早期栽培地帯では稲刈り後に始まる。稲刈り後早めに、塊茎形成の初期に耕耘することにより塊茎形成を抑制することもできる。また、稲刈り後の再生株に対して、塊茎形成盛期ころまでに有効な除草剤(グリホサート等)の茎葉処理も塊茎形成の阻害に有効である。
水稲栽培期間中はスルホニルウレア系除草剤等の多くの有効な成分を含む一発処理差剤の効果が高い
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