診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
北海道を除く全国に分布し、関東地方以北に多く、それより南西部には少ない。
水田に発生しているときはホタルイに類似するが、茎の内部に隔壁があり手でしごくとパチパチと音がする。
多発するとイネの生育を抑制し、また倒伏を助長する。
直径1cmほどの黒色球形の塊茎から萌芽する。塊茎には複数の芽がある。休眠性があることと地表下30cmからでも出芽することにより、発生期間は非常に長い。水稲移植後80日頃までダラダラと発生が続くことがある。土中での塊茎の寿命は5~7年に及ぶ。
根茎から多数の分株を出して群生する。塊茎形成は9月頃から始まり、早期栽培地帯の稲刈り後での繁殖力が強い。
生活環や形態を異にする、溜池群、平野群、水田群および大島群に区分される。
乾田地帯では秋耕などで塊茎を地表に露出させて凍結、乾燥での死滅を促すことができる。
また、早期栽培地帯では稲刈り後早期の耕起で塊茎形成を阻害することができる。
ピラクロニル等のクロロフィル生合成阻害剤は発生初期の生育を強く抑制する。
除草剤による防除はスルホニルウレア系成分やベンフレセートを含む一発処理剤と、ベンタゾンを含む中・後期剤を効果的に組み合わせ、かつ数年間連用することが有効である。
一回の散布で防除が可能な問題雑草一発処理剤も開発されている。
稲の病害虫と雑草 |
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