診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
全国に分布し、海岸に近い水田に発生する場合が多い。
多発するとイネの生育を抑制する。
種子からも繁殖するが通常塊茎から発生する。
塊茎は直径2cm程の球形で複数の芽があり、硬い突起を持つ。肥大した株基部も塊茎化し翌年の発生源となる。
塊茎の萌芽最低温度は5℃~10℃の間で低く、水田での発生は早い。そのため早期栽培水田でも代かき前の2月から3月に既に発生している。
湛水から畑状態の土壌水分条件下で萌芽する。湛水代かき土中では深さ15㎝からも出芽する。土中での塊茎の寿命は約5年程度である。
塊茎から出芽し生育が進むと多くの分株を発生し繁殖力が旺盛である。また、早期栽培水田での塊茎形成は水稲生育期間中の7月から始まり、9月には茎葉は枯死するが、稲刈り後新塊茎からの発生がみられることがある。
ピラクロニル等のクロロフィル生合成阻害剤は発生初期の生育を強く抑制する。
スルホニルウレア系成分を含む一発処理剤の効果が高い。有効な成分を含む初期剤や一発処理剤、さらにベンタゾンを含む中期剤、または後期剤を効果的に組み合わせ、かつ数年間連用することが有効である。
一回の散布で防除が可能な問題雑草一発処理剤も開発されている。
稲の病害虫と雑草 |
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