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稲の病害虫と雑草

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

イヌホタルイ

Scirpus juncoides var. ohwianus
カヤツリグサ科

全国に分布し、ごく普通に発生する。
よく似た草種にタイワンヤマイがある。

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イヌホタルイ
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イヌホタルイはやや角のある中空の茎の先端に数個の小穂を着け、茎の頂部には茎と同形の苞葉が着く

イヌホタルイ
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イヌホタルイ幼植物。葉は線形で3~4枚出る

イヌホタルイ
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イヌホタルイの小穂。丸みを帯びた紡錘形、鱗片は熟して黄褐色


被害

小穂は斑点(黒蝕)米をつくるカメムシ類を誘引し、被害を助長する。

生態

関東地方以西では越冬株からも萌芽するが、通常種子から発生する。防除対象は主に種子発生である。
種子は深い休眠性を持ち、冬から春に低温などで覚醒する。15℃以上の湛水条件下で発芽する。湛水代かき土中からの出芽は1㎝以内が多いが、深いもので3㎝からも出芽する。発生位置の深い個体では生長点が除草剤の処理層の近くに達せず、除草剤の効果が変動することがある。土中での種子の寿命は10~20年。

防除

多くのスルホニルウレア系成分を含む一発処理剤で防除できる。しかし、スルホニルウレア系除草剤に対する抵抗性生物型が存在し、それに対してはイヌホタルイに有効な成分を含む一発処理剤、または中・後期剤を処理する。

収録:防除ハンドブック「 稲の病害虫と雑草

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