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稲の病害虫と雑草

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

アシカキ

Leersia japonica
イネ科

北海道を除く全国に分布し、畦畔や水路に普通に見られ、しばしば水田に侵入する。

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アシカキ
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移植直後の水田に畦畔から侵入するアシカキ

アシカキ
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水田では晩秋に出穂するアシカキ。長い走出稈を出し、茎葉は著しくざらつく


被害

根茎や株基部の越冬芽からの萌芽と切断された稈からの再生芽が主に防除上の問題となる。
イネ白葉枯病細菌の越冬寄主となる。

生態

数mに及ぶ長い稈を伸ばし、節から発根して繁茂する。葉身、葉鞘とも著しくざらつく。土中に埋没された稈切片は萌芽できない。通常晩秋に出穂するため、水田内では穂を確認できないことが多い。このため、関東地方以西ではキシュウスズメノヒエと誤認されることがある。

防除

畦畔からの侵入も多いので、畦畔の雑草管理が最も重要である。
ベンゾビシクロンとピラクロニルを含む一発処理剤の処理により、畦畔から侵入するアシカキに対して一定の抑草効果が認められる。
シハロホップブチルはよく似たキシュウスズメノヒエには効果が高いが、アシカキには効果がないので注意する。
多発圃場では浸透移行性が高いグリホサート剤等による稲刈り後の畦畔を含めた秋季防除を行うと良い。
また、耕耘の回数を増やすことやていねいな代かきで越冬株を土中に埋没させることも重要である。

収録:防除ハンドブック「 稲の病害虫と雑草

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