診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
イネのほかイグサ、レンコン、ミズイモ、マコモ等の幼植物が加害される。直播稲では出芽苗の被害が大きい。
原産はアルゼンチンといわれ、台湾あるいは直接南米から1981年頃より養殖用に国内に導入された。発生は茨城県南部、千葉、静岡以西に多い。成貝は水田、灌がい水路や池で越冬する。4月に産卵し始め5月以降にふ化する。6〜7月に成貝になる。母貝は夜間水辺の植物の茎や杭、コンクリートの壁面等にのぼり、約400卵を産み付ける。ふ化率は50%以下であるが、観察では約4日の間隔で産卵を繰り返す。ふ化幼貝は水中に落下し、種々の植物を食べて2〜3か月で成貝になる。寿命は3〜5年。
秋から春に貝や卵を一斉捕殺すると効果的である。とくに早期水稲は加害されやすいので、地域一斉駆除や耕転により貝密度を減らす。移植前10日または刈り取り後の石灰窒素施用も有効。
育苗箱施用剤にはパダン。
本田散布剤にはキタジンP、ジャンボたにしくん、スクミハンター、スクミンブルー、スクミンベイト、パダン、メタアルデヒド剤(スクミノン、ジャンボたにしくん、メタレックスRG)、ルーバン等。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
稲の病害虫と雑草 |
ムギ類の病害虫 |
豆類の病害虫 |
ジャガイモの病害虫 |
サツマイモの病害虫 |
アブラナ科野菜の病害虫 |
トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |
キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
イチゴの病害虫 |
ネギ類の病害虫 |
菜園の病害虫 |
カンキツの病害虫 |
リンゴの病害虫 |
日本ナシの病害虫 |
西洋ナシの病害虫 |
モモの病害虫 |
カキの病害虫 |
ブドウの病害虫 |
花の病害虫 |
難防除雑草