診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
関東では5月中旬になると、土中の越冬卵(塊)から幼虫が現れ移植後の苗を食害する。冷涼地でも6月になると発生する。幼虫期に防除すれば、被害は食い止められる。止葉展開後の食害は、登熟歩合、千粒重を低下させ、収量、品質に影響する。
幼虫期の調査で捕虫網20回振り200頭を超えるときには防除を考える。
幼虫期(60〜80日)に6〜7回の脱皮を経て7月下旬から羽化する。成虫は約30日の産卵前期間を経て産卵する。1卵塊は16〜58卵粒、平均約46卵粒、1雌産卵数は多い例で8卵塊363卵粒の記録がある。
関東以南には発生数は少ないがハネナガイナゴがいる。コバネイナゴとの違いは頭部、前頭頂はより突出。前胸背はより細長い。上胸背の後帯は後方に広がり、後縁中央はコバネイナゴの場合より角張り突出する。雌の腹部第2節は側方にトゲを有する(コバネイナゴはトゲがない)。
育苗箱施用剤にはアレス(ブエノUN)、スタークル(アトラクトン、アルバリン)、プリンス、ヨーバル、ルーチン(パデイート)、Dr.オリゼリディア。
直播種子処理剤にはヨーバル。
本田散布剤にはエルサンバッサ、キラップ、シクロサール、スタークル(アルバリン)、スミチオン、ダントツ、トレボン、MR.ジョーカー等。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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