診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
若齢幼虫は葉肉を食害し、表皮にかすり状の白斑を残す。3齢以後の幼虫は葉縁を切り取り、ひどいときは葉の中央の筋だけが残る。早期稲に成虫が多く集まり被害が多い。
全国に分布する。わら内で蛹越冬、寒冷地では年2〜4回、愛知県以西では5〜6回発生する。4月下旬以降に成虫になる。成虫寿命は約10日で、イネや雑草等の葉や葉鞘の表面に産卵する。産卵数は普通300〜400粒、最多で700粒である。約6日でふ化し約20日後にツトを作り、のちに水面に切り落とし中で蛹化する。成虫は灯火によく集まる。
育苗箱施用剤にはアレス(ブエノUN)、グランドオンコル(オーベスト)、スタークル(アルバリン)、スピノエース(ゼロカウント)、ダントツ、パディート(バズ)、フェルテラ、プリンス、ヨーバル。
育苗箱への灌注剤にはガードナー、バズ、ノーカウント等がある。
直播種子処理剤にはヨーバルがある。
本田散布は6月上旬にエルサン、スタークル(アルバリン)、スミチオン、ダントツ、ディアナ、トレボン、パダン、BT剤(エスマルク、チューンアップ)、MR.ジョーカー、ランナー、ロムダン等。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
本州以南に発生する。雑木林の周辺の水田に多い。イネドロオイムシと同じ頃に発生し、葉表面をかすり取ったような若齢幼虫の被害が目立つ。5〜9月に年4回発生する。幼虫はシャクトリ状に歩く。6齢は数葉を綴り、その中に薄いマユを作り蛹化、越冬する。卵は黄白色で葉脈に沿って数粒産卵。フタオビコヤガを対象に薬剤防除した水田では発生数が少ない。
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