診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
7〜9月に葉を筒状に綴り葉内面を食害する。初めは1巻葉に数頭いるが、成長すると分散して1巻葉中に1頭になり、表面を食害し葉を白くする。西日本では約30%の食葉で10%減収する場合もある。関東以北では通常発生はわずかであり実害は少ない。
九州以北では越冬が認められず、毎年6月後半以降に飛来侵入する。九州では6〜9月に4回、北日本では8〜10月に2回発生する。成虫寿命は約1週間で、その間1〜数粒ずつ1雌平均1000粒産卵する。約5日でふ化し、幼虫は活発で巻葉に触ると後方に飛び跳ね落下する。幼虫は5齢を経過し、約20日後には巻葉や葉鞘の中に薄いマユを作って蛹化する。
発生量の年次間差が大きく、防除には7月の第2回成虫の飛来時期や発生量を的確につかむことが必要である。窒素過多や晩生のイネに多発する。
育苗箱施用剤にはアレス(ブエノUN)、オーベスト、スピノエース、ディアナ、パダン、パディート、フェルテラ、ヨーバル、プリンス。
側条施用剤にはパダン、育苗箱への灌注剤にミネクトスターがある。
直播種子処理剤にはヨーバル。
本田散布剤はスミチオン、ディアナ、トレボン、パダン、BT剤(エスマルク、チューンアップ)、マトリック、MR.ジョーカー、ランナー、ルーバン、ロムダン等。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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