診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
熱帯アメリカ原産の一年生の帰化植物。1952年に長崎県佐世保市で見いだされて以降、暖地・温暖地の水田や水湿地で分布を拡大し、関東地方北部および北陸地方北部より南西の水田では水田雑草としては在来種の ヒメミソハギ に代わって普通に発生するようになった。 ヒメミソハギ属の水田雑草には、減少傾向にあるもののほぼ全国に発生する在来種のヒメミソハギと、帰化種でホソバヒメミソハギと同様の地方に分布するナンゴクヒメミソハギ(アメリカミソハギ)などがあり、幼植物での区別は難しいが、茎の稜、茎に着く葉の基部、花弁の大きさと色、花柄の長さ、果実の形などの形質で識別できる。
成熟すると茎は硬化し、バインダーの刃の損傷など収穫作業に障害を及ぼすことがある。
幼植物では、やや厚みのある三角形からひし形の子葉が生育に伴って拡大し、本葉は対生して節間が伸長するという特徴がある。
茎は断面が四角で直立して硬化し、小型の個体では枝を出さないことがあるものの、通常はまばらに分岐して高さ1mほどになり、出穂前のイネをしのぐように大きく生育することがある。葉は全縁の広線形で対生し、基部は耳状に茎を抱く。夏から秋にかけて、淡紅紫色の4弁でごく短い柄を持つ花が葉腋に1~6個着く。果実は直径3~5mmの球形、小さな種子を多数含む。葉は晩秋には紅葉する。
湛水条件下あるいは湿潤条件下でよく発生するため、畦畔沿いや水面から露出した田面や除草剤の残効が不十分な場合に繁茂することが多い。
通常の水田用除草剤で防除できるが、残草したら有効な茎葉処理剤で防除する。
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