診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
ウリハムシ成虫の頭・前胸部は光沢のある橙黄色、上翅はくすんだ黄褐色。ウリハムシモドキの上翅は黄褐色〜黒色まで変異がある。
ウリハムシ:ウリ類、アスター、ソラマメ、他多数。ウリハムシモドキ:マメ科、キク科等多種。
多種の植物の葉や花卉類の花弁を成虫が食害する。ウリハムシ幼虫はウリ科植物の根を食害して育つ。両種とも広食性。
成虫で越冬し、早春から摂食・産卵する。
見つけしだい捕殺する。成虫の飛来を防虫網等で防止する。
ヘリグロテントウノミハムシ成虫は黒色に2個の赤斑紋を持つ。幼虫は黄白色。両種の外観は似る。
モクセイ科に寄生する。ヘリグロテントウノミハムシは関東地方ではヒイラギモクセイ、ネズミモチ、イボタノキ等に発生する。
関東では成虫越冬し、年1化である。ヘリグロテントウノミハムシは春〜秋まで見られる。
落葉下等で成虫越冬するので、発生を放置すると同じ場所で被害が発生する。幼虫が蛹化する6月頃と冬期の成虫越冬時に樹下を清掃することが有効。
成虫は黒褐色で7月頃に現れ枝や葉面に産卵する。幼虫は排泄物(糞)で黒褐色の袋をつくり、それを被って外的から身を守りながら食害して成長する。幼虫で越冬する。
ツツジ、サツキ
越冬した幼虫が春先から食害を開始しする。時に大発生して葉を食い尽くし、株を枯死させることもある。
成虫は黄褐色で中央部(会合線)は黒い。後腿節が太く、よく跳躍する。
成虫が葉を削り取るように食害する。幼虫が地下部を食害していると推察される。時に多発し、枯死することもある。
イリス類(アイリス、シャガ、アヤメ、カキツバタ等)。
東京では5月頃から成虫が見られる。菖蒲園等で灌水している部分では被害が見られない。
灌水により幼虫の発生を抑止する。成虫を捕殺する。
成虫は黄褐色で上翅に暗色の4縦条がある。近年急速に分布域を拡大している帰化昆虫。
各種花卉類の葉や花弁を成、幼虫が食害する。
ヒマワリ、ルドベキア。
夏から秋にかけて多くなるが、数十個からなる黄色い卵塊を葉裏に産卵する。
雑草地のブタクサ、オオブタクサ、オオオナモミ等に発生するので注意する。成虫を捕殺したり、卵塊や幼虫を取り去る。
ハムシ類の花き・花木類での防除薬剤は次のとおり。
ウリハムシ/アスター : スミチオン
ヘリグロテントウミノハムシ /ヒイラギモクセイ: マツグリーン
※掲載している薬剤(農薬)は
2018年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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