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花の病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ハダニ類(1)


ダニ目ハダニ科

カンザワハダニ

Tetranychus kanzawai

ナミハダニ

T. urticae

アシノワハダニ

T. ludeni

カンザワハダニ雌成虫は暗赤色、暗色斑がある。ナミハダニ(黄緑型)雌成虫は淡黄〜淡黄緑色、大型の黒色〜暗緑色斑を体側に持つ。ナミハダニ(赤色型)は常に赤色。

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カンザワハダニ雌成虫(体長約0.5mm)と卵(アサガオ)

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カンザワハダニの被害・巣網(セージ)

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ナミハダニの被害・巣網(ビオラ)

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ナミハダニ(黄緑型)雌成虫(体長約0.6mm)

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ナミハダニ(赤色型)雌成虫(体長約0.6mm)

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アシノワハダニ雌成虫(体長約0.5mm、スペアミント)


被害

ハダニ類は葉、茎、花に寄生し、汁液を吸収する。生育に影響したり、葉や花にカスリ状の小斑点を生じ美観を損なう。

被害作物

バラ、キク、アサガオ、マリーゴールド、ホウセンカ、ビオラ、コスモス等、きわめて多種。

発生

繁殖は旺盛で年間10数世代を繰り返し、乾燥する施設内では特に多発しやすい。卵から成虫になるまでの期問は短い場合で約7日、短期間で高密度になることがある。多発状態になると幼ダニが分散するために糸を吐くので、被害株全体が霞を張ったように糸の巣網で覆われる。

防除

下葉の葉裏にいることが多く、かすれ症状等の初期の発生兆候に注意する。多発してからの防除は難しい。好条件は高温乾燥で、周囲の雑草や放置した草花等が発生源となる。

薬剤(農薬)

薬剤抵抗性が発達しやすいので同一系統の薬剤を連続使用しない。エコピタ、カネマイト、コテツ、コロマイト、サンクリスタル、サンマイト、スターマイト、ダニカット、ダニサラバ、ダニトロン、粘着くん、バロック、マラソン等(作物ごとに登録を確認する)。※掲載している薬剤(農薬)は 2018年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 花の病害虫

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