診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
被害症状は、土壌中の線虫の密度により異なり、定植直後から開花時まで、様々な生育ステージに現われる。多くの植物で品種間に発病の差がある。罹病植物の直根、細根を問わず、大小のこぶが連続して形成されている。こぶの表面が滑らかなことが特徴である。ガーベラ:生育が止まり、外葉から内側の葉に向かって、徐々に萎れ、黄化、褐変が進む。激しい葉枯れを起こし、ついには株が枯死する。コクチナシ:生育不良や葉の黄化、激しい落葉を生じる。このため葉がまばらになり、花つきはきわめて悪い。徐々に樹勢が衰え、のち株が枯れる。
花:カーネーション、ガーベラ、キキョウ、キク、キンギョソウ、キンセンカ、グラジオラス、トルコギキョウ、バラ、ホウセンカ、ボタン、リンドウ等。花木:クチナシ、サクラ類、サザンカ、ツバキ類、ボケ等。
線虫は土壌中あるいは雑草等に寄生して長期間生存している。浸水や冠水すると土壌が線虫に汚染されることがある。罹病植物を連作すると線虫密度が高まり、被害が大きくなる。
連作をしない。クロタラリア等の対抗植物を植えて線虫の密度を下げる。土壌消毒を行う。
土壌消毒剤を使用する。使用の際は取り扱いに注意する。
微粒剤タイプではガスタード、ソイリーン、バスアミド等がある(花き・観葉植物)。
粒剤タイプではネマキック(花き・観葉植物)、ネマトリンエース(ガーベラ、ボタン)。※掲載している薬剤(農薬)は
2018年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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