診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
植物により症状が異なるが、葉では円形、楕円形、不整形の病斑を形成したり、縁から枯れるように広がる。急激な日焼け、擦れ、昆虫の食害痕から発病することも多い。茎や枝では紡錘形、楕円形の斑点を生じ、拡大すると、茎枯れや枝枯れを起こす。花蕾や花弁では染みのような斑点を生じ、広がると枯れる。果実にも発生する。病斑上には微細な黒点が多数形成され、湿度が高いと桃色や橙色の菌体(胞子の塊)が押し出され、肉眼でも確認できる。
花:アネモネ、エビネ、ギボウシ類、コスモス、シクラメン、トルコギキョウ、洋ラン類等。花木:アオキ、アジサイ、ウメ、サザンカ等。他に野菜、果樹等、多くの植物に発生する。
病原菌は植物の病斑に胞子や菌糸の状態で越冬できる。また、花木や果樹では症状を現わさないで内部に感染していることもある。栄養繁殖するものでは親株から子株へ伝染する。胞子は雨滴や灌水の飛沫とともに飛散する。炭疽病菌の中には多くの植物に感染する種類がある。
灌水は株元に行い、植物を濡らさないようにする。梅雨時など発病しやすい時期は、可能ならば室内で管理するか、雨よけをする。罹病した葉や茎葉は切除する。
キクにジマンダイセン等。シクラメンにキノンドー、ジマンダイセン、ヘルシード。トルコギキョウにジマンダイセン。樹木類にトップジンM、ベルクート、ペンコゼブ、ベンレート等。※掲載している薬剤(農薬)は
2018年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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