診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
植物と病原菌の組合せにより症状が異なるが、ふつうは葉、茎枝、花弁等にうどん粉をまぶしたような白色、粉状のカビ(胞子と菌糸等)が発生する。植物の生育初期に感染すると、ダメージが大きく、新葉では罹病部が縮み、波打ちやよじれを起こすことがある。花弁に発生すると観賞的な価値がなくなる。激しい場合は、罹病葉は乾燥枯死し、落葉する。白いカビの中に小黒点が発生する種類がある。胞子等が飛散、消失後は罹病部が灰紫色に見える。
花:ガーベラ、キク、キンセンカ、コスモス、シネラリア、シャクヤク、シュッコンアスター、スターチス、ダリア、デルフィニウム、バーベナ、バラ、ヒマワリ、ホオズキ等。花木:アジサイ、ウメ、サクラ、サルスベリ、ハナミズキ、モクレン、ユキヤナギ、ライラック等。
小黒点中の胞子や罹病植物の越冬芽に菌糸で越冬し、春~夏に活動をはじめ、病気を起こす。バラのうどんこ病菌は発芽湿度97~98%、生育適温18~25℃。連続降雨や高温乾燥は病原菌の活動を抑える。
罹病した葉や茎は伝染源となるので、処分する。施設栽培では過湿に注意する。耐病性の品種を植える。
バラでは、カリグリーン、サプロール、ダコニール、ハーモメイト、トリフミン、ポリオキシンAL等。バラを除く花き類・観葉植物ではアンビル、トリフミン等。樹木類ではトリフミン、バッチコロン等。※掲載している薬剤(農薬)は
2018年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
稲の病害虫と雑草 |
ムギ類の病害虫 |
豆類の病害虫 |
ジャガイモの病害虫 |
サツマイモの病害虫 |
アブラナ科野菜の病害虫 |
トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |
キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
イチゴの病害虫 |
ネギ類の病害虫 |
菜園の病害虫 |
カンキツの病害虫 |
リンゴの病害虫 |
日本ナシの病害虫 |
西洋ナシの病害虫 |
モモの病害虫 |
カキの病害虫 |
ブドウの病害虫 |
花の病害虫 |
難防除雑草