病害虫・雑草の情報基地

新規会員登録

花の病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

輪紋葉枯病

(病原菌所属未定)

写真をクリックすると拡大します

輪紋葉枯病
閉じる

ハナミズキ:葉枯れ、枝枯れを起こす

輪紋葉枯病
閉じる

ハナミズキ:病斑に同心円状の輪紋がある

輪紋葉枯病
閉じる

ハナミズキ:病斑上に菌体ができる

輪紋葉枯病
閉じる

ヤブツバキ:明瞭な病斑が発生し、激しく落葉する

輪紋葉枯病
閉じる

マメザクラ:病斑部が脱落する


被害

葉に濃淡の同心円を描いた褐色斑点が形成される。落葉が激しい。
ハナミズキ:発病後の進み方が早く、すぐに大型で淡褐色の病斑になる。病斑の輪紋がはっきりしている。隣の病斑と重なり、葉枯れを起こすことも多い。病葉は長く枝に着いていて、美観を損なう。発病が激しいと枝枯れを起こすため、毎年発生すると樹勢が著しく弱る。病斑上には直径0.5mm大の菌体が多数形成される。これは診断のポイントとなる。
サザンカ・ツバキ類:はっきりとした淡褐色~茶色の円い斑点を形成する。病葉はすぐに落葉する。このため、とくにサザンカの生垣では被害が大きく、次々と罹病、落葉を繰り返し、葉がまばらとなり、生垣としての価値がなくなる。ハナミズキと同様の菌体が生じる。
マメザクラ:病斑は円形で、比較的小さいがはっきりとした輪紋をもつ。病斑中央部に1~数個の菌体が生じる。病斑部が脱落する特徴がある。

被害作物

サザンカ、ツバキ類、ハナミズキ、ヒメシャラ、マメザクラ、ミズキ、ヤマボウシ等多数。草本植物にも発生。

発生

梅雨期に発生が多い。発病の多いハナミズキやサザンカから他の植物へ伝染する。病斑上の菌体が雨滴のしぶきとともに飛散する。

防除

早めに病葉を除去する。落葉にも菌体が生存しているので早めに処分する。

薬剤(農薬)

Zボルドー、ベンレートが樹木類で作物群登録されている。※掲載している薬剤(農薬)は 2018年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 花の病害虫

目次へ戻る | ホームへ戻る

稲の病害虫と雑草 |  ムギ類の病害虫 |  豆類の病害虫 | 
ジャガイモの病害虫 |  サツマイモの病害虫 |  アブラナ科野菜の病害虫 | 
  トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |  キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
   イチゴの病害虫 |  ネギ類の病害虫 |  菜園の病害虫 | 
カンキツの病害虫 |  リンゴの病害虫 |  日本ナシの病害虫 |
   西洋ナシの病害虫 |  モモの病害虫 |  カキの病害虫 | 
ブドウの病害虫 |  花の病害虫 |  難防除雑草