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ブドウの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ミズキカタカイガラムシ

Parthenolecanium corni
カメムシ目カタカイガラムシ科 《加害》枝、葉、果実

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ミズキカタカイガラムシ
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カイガラをかぶったミズキカタカイガラムシ成虫 ©村上芳照

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ミズキカタカイガラムシ若齢幼虫(黄褐色)と発育が進んだ幼虫 ©村上芳照

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折り重なるように寄生している状況 ©村上芳照

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カイガラの下のミズキカタカイガラムシ卵 ©村上芳照


被害

成幼虫が枝に寄生し樹液の吸汁を行う。寄生数が多くなると、新梢の発育が阻害されたり、着色が悪くなるなどの被害が発生する 。また、幼虫の排泄物にカビが繁殖しいわゆるスス病となり、葉や果実が汚染される。多発した場合は、樹勢の低下も大きな被害になる。

発生

粗皮下で幼虫が越冬する。4~5月に結果母枝や2年生枝に移動し、体の表面に茶褐色のカイガラを作り成虫となる。産卵はカイガラの中に行われる。6~7月にふ化幼虫が発生し枝や新梢などに移動し加害を続ける。幼虫は秋に粗皮下に移動する。

防除

ふ化幼虫の発生時期となる6~7月に薬剤を散布する。5~7月に枝上のカイガラを見つけたら掻き落とす、押しつぶすなどの耕種的防除を行う。

薬剤(農薬)

アプロード、コルト、トランスフォーム、モベント※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)

・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ

・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ

・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 ブドウの病害虫

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