診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
5~6月に、日中に急に新梢の萎凋がみられる。幼虫が寄生した結果母枝では、寄生部位より先の新梢で萎凋が見られる。曇りや雨の日にしおれは回復するが後に枯死する。幼虫の食害が進むと、加害部からはヤニが出て枝は折れやすくなる。
成虫の発生は7月下旬からみられ、8月中旬~9月上旬にピークとなる。成虫は新梢の芽付近に産卵する。ふ化した幼虫は、枝の皮下を食害し、若齢幼虫のまま芽の近くで越冬する。翌年、4月ごろから食害を始める。老齢幼虫は15~20mmとなり、枝内で蛹化した後羽化する。成虫は表皮に小孔を作り脱出する。
剪定時に枝の芽付近に褐変のみられる枝は剪除する。被害枝は圃場に放置すると翌年の発生源となるので、土中に埋めるか焼却する等適切に処分する。薬剤防除は産卵期~食入期となる9月中旬~10月および休眠期に薬剤を散布する。
スミチオン(9月上中旬)、モスピラン(10月上中旬)、トラサイド、ラビキラー(10月下旬~11月上旬)※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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