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ブドウの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

コウモリガ

Endoclita excrescens
チョウ目コウモリガ科 《加害》樹幹、枝

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コウモリガ
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加害部の外観(木屑と糞を糸でドーム状に綴る) ©内田一秀

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加害部の外観(木屑と糞を糸でドーム状に綴る) ©内田一秀

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加害部(芯へと食入する穴が見える) ©内田一秀

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新梢への加害 ©内田一秀

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コウモリガ成虫 ©全農教

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コウモリガ老齢幼虫 ©内田一秀

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コウモリガ中齢幼虫 ©全農教

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コウモリガ若齢幼虫 ©全農教

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コウモリガ幼虫の糞(キク類の被害) ©全農教

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コウモリガ幼虫の糞(バラ類の被害) ©全農教


被害

幼虫が幹や枝に食入する。加害初期は、表皮の近くを浅く、不定形に食害し、大量の木屑と糞を糸で綴ってドーム状に覆う。その後、樹の中心部に向けて進み、芯の部分を食害する。加害されると、樹勢の低下や枯死などの原因となる。クビアカスカシバの被害と混同される場合も多いが、クビアカスカシバは加害部が粗皮直下のみであり、加害部を覆うほど大量の木屑や虫糞は排出しない。また、コウモリガの幼虫には、背面の各節に褐色の斑紋があるが、クビアカスカシバの幼虫にはない。

発生

秋に羽化した成虫は飛翔しながら大量の卵を地上にばらまくように産卵する。卵はそのまま越冬し、翌春、ふ化した幼虫は、ヨモギやイタドリなどの雑草を食べて発育する。5~6月ごろにはブドウへ移動し、食入を開始する。その年は樹内において中齢幼虫で越冬、次年の夏に蛹化して、秋に成虫となる。

防除

園内、特に主幹部周辺の除草を徹底する。幼虫がブドウに移動する時期に、主幹部に薬剤を塗布する。食入を見つけたら、捕殺または食入孔に針金を差し込み刺殺するなど被害の拡大を防ぐ。

薬剤(農薬)

ガットサイドS、ベニカカミキリムシエアゾール、ロビンフッド※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 ブドウの病害虫

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