診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
葉脈に沿って黄色の条斑を生じ、その上に鮮黄色の小斑点をすじ状に並んで形成する。のちに表皮が破れ橙黄色の粉状物(=夏胞子)が飛散する。その後、葉の裏や茎の葉脈に沿って黒色小斑点(冬胞子堆)を形成する。本病は病徴発現からまん延に至る速度がきわめて速く、重症株は枯死するため多発すると被害が大きい。
本病の詳しい発生生態は不明な点が多い。北海道では、ムギ収穫後のこぼれムギやマウンテンブロームグラス(コスズメノチャヒキ)などのイネ科植物体上で越夏し、秋季に秋まきムギに発生する。そのまま越冬し、翌春の第一次伝染源となる。本病菌は高温に弱く、他の地域での越夏は困難と考えられており、早春に中国大陸から黄砂とともに夏胞子が飛来すると推定されている。
発生初期から殺菌剤を散布する。
石灰硫黄合剤、バシタック。
(小澤徹)
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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