診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
融雪直後の罹病茎葉は、ゆでたような水浸状暗緑色を呈し、乾くと灰褐色で薄紙状となる。罹病葉上に菌核のようなつぶつぶを形成せず、顕微鏡では葉組織内に卵胞子が認められる。
本病は上記7種類のピシウム菌が単独または複合しで病原性を発揮するが、地域によって主となる菌は異なる傾向にある。古くなった組織内に形成された卵胞子と呼ばれる耐久器官が土壌中で越夏し、次年度の伝染源となる。卵胞子は積雪下で発芽し、遊走子と呼ばれる水中を遊泳する器官を形成して地表面に接する葉に侵入する。したがって透排水性が悪い圃場で多発する傾向がある。また、播種が遅れた場合や積雪期間が長いと多発しやすい。
暗渠などを設けて圃場の透排水性を改善する。適期に播種し越冬前の生育量を確保する。融雪剤を施用し融雪を促進する。また、根雪前の茎葉散布が有効である。
ランマン。
(小澤徹)
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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