診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
秋まきコムギにおいて発芽時に土中の子実や稈(茎)の基部が食害され、稚苗の立ち枯れを生じる。分げつ前に加害された場合は株が枯死する。被害稈(茎)は地上の葉が黄変枯死し、稈(茎)内部は加害により空洞化している。このような被害株付近の土中には、脱出した老齢幼虫や蛹が認められる。
秋まきコムギ。
地温が低下し始めている時期の被害であり、被害の発生頻度、被害量ともに大きくない。越冬後成虫の発生は5月以降であり、4月下旬ころに播種する春まきコムギでの被害発生事例はない。
発生は一般的に播種時の土壌中有機物が多いと多発する傾向がある。播種時前の多量の有機物施用は避ける。
本種に対する登録薬剤はない。(岩崎暁生)※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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