診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
地際部の茎に発生する。紡錘状で眼の形をした病斑を形成する。病斑が拡大し茎の周囲をとりまくと病斑部から折れて倒伏する。症状が軽く倒伏しない場合は被害にはならない。
主な伝染源は土壌中に残った罹病麦茎である。連作すると病原菌の密度が高まり発生が多くなる。春が低温に推移すると多発しやすい。早播き、厚播きや窒素過多による過繁茂は発生を助長する。また、本病は多湿を好むため転換畑などの排水不良地で発生が多い。
連作をさけて3年以上の輪作を行う。播種時期、播種量や施肥量を適正に行い、過繁茂をさける。圃場の排水性を改善する。適正な輪作や栽培管理を行っていれば多発することはなく、薬剤防除の必要はない。やむをえず連作し多発する可能性がある場合には、幼穂形成期~節間伸長期の薬剤散布が有効である。
カンタス、スポルタック、ユニックスなど。
(小澤徹)
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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