防除ハンドブックシリーズは、病害虫の診断と防除を目的とした実用的な内容で、技術者や農家など、防除の現場での使いやすさを追求したコンパクトなシリーズです。最新の防除薬剤も紹介しています。
本書は、ムギ類に普通に発生する病害虫を取りあげました。病害は27種(ウィルス3種、細菌類1種、菌類23種)、害虫は21種を掲載。
本格的なムギ類の栽培を応援します。
写真:特徴をとらえた鮮明な写真で、病気の症状や害虫の生態・被害などがよくわかります。
解説:「被害」「被害作物」「発生」「形態」「防除」「薬剤」などの項目を立て、病気や害虫の診断・対策が的確にできるよう、わかりやすく解説しています。
耕種的防除法のほか、最新の情報に基づいた病害虫防除薬剤を具体的な商品名で表記しました。
本ハンドブックは、ムギ類に普通に発生する病害・害虫の被害、発生、防除について解説するとともに、生態・被害に関する多くの写真を掲載し、病害虫の種類が判定できるように配慮しました。
ムギ類に発生する病害虫は多数知られていますが、地域や栽培法、季節によって異なります。病害虫管理の基本はまず栽培現場でどんな病害虫が発生しているかを直接観察し判定することにあります。
病害虫が発生しやすい要因として、栽培品種や肥培管理などの栽培条件、ほかに乾燥、低温多雨、高温多湿などの気象条件が考えられます。それぞれの病害虫の発生条件をよく理解し、まず予防的な栽培管理を講ずることが求められます。
それでも病害虫の多発生が予想されるときには有用生物の働きと保全に配慮しながら、農水省に登録された適応薬剤を適切に活用して病害虫の発生を抑制することが必要です。
実際の防除にあたっては、周辺環境に影響の少ない薬剤を選定のうえ、使用基準を遵守して周囲にドリフトしないように安全安心な処理を行い、収穫物の確保に努めることが必要です。本書を栽培管理の一助としてご活用していただければ幸いです。
(編者 平井一男・築尾嘉章)
初版 2017年9月18日
最終更新日 2023年2月1日
平井一男 | 元 (独)農業環境技術研究所 |
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築尾嘉章 | 元 (独)農業・食品産業技術総合研究機構花き研究所 |
病害:小澤徹 | (地独) 北海道立総合研究機構 |
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病害:渡邊健 | 東京大学 大学院農学生命科学研究科 |
害虫:岩崎暁生 | 北海道立総合研究機構 農業研究本部 中央農業試験場 |
害虫:江村薫 | 元 埼玉県農林総合研究センター |
害虫:平井一男 | 元 (独)農業環境技術研究所 |
阿部秀夫、荒井治喜、池田二三高、岩崎暁生、上堀孝之、江村薫、角野晶大、梶原敏宏、岸國平、小澤徹、佐々木純、全国農村教育協会、相馬潤、高橋広治、竹谷宏二、築尾嘉章、筒井喜代治、富岡暢、鳥山重光、平井一男、真野豊、渡邊 健
全国農村教育協会
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