防除ハンドブックシリーズは、診断と防除を目的とした実用的な内容で、技術者や農家など、防除の現場での使いやすさを追求したコンパクトなシリーズです。最新の防除薬剤も紹介しています。
本書は、ブドウに普通に発生する病害虫を取りあげました。病害は18種(ウイルス5種、糸状菌11種、細菌1種、原生生物1種)、害虫は24種を掲載。本格的なブドウ栽培を応援します。
写真:特徴を捉えた鮮明な写真で、病気の症状や害虫の生態・被害などがよくわかります。
解説:「被害」「発生」「防除」「薬剤」の項目を立て、病気や害虫の診断・対策が的確にできるよう、わかりやすく解説しています。
耕種的防除法のほかに、最新の情報に基づいた病害虫防除薬剤を具体的な商品名で表記しました。
病害 | 害虫 |
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本ハンドブックは、ブドウ栽培中に普通に発生する病害・害虫の被害、発生、防除について解説するとともに、生態・被害に関する写真を多数掲載し、病害虫の種類が判定できるように配慮しました。
ブドウに発生する病害虫は多数知られていますが、地域や栽培法、季節によって異なります。病害虫管理の基本はまず栽培現場でどんな病害虫が発生しているかを直接観察し判定することにあります。
病害虫が発生しやすい要因として、栽培品種や肥培管理などの栽培条件、ほかに乾燥、低温多雨、高温多湿などの気象条件が考えられます。それぞれの病害虫の発生条件をよく理解し、まず予防的な栽培管理を講ずることが求められます。
それでも病害虫の多発生が予想されるときには有用生物の働きと保全に配慮しながら、農水省に登録された適応薬剤を適切に活用して病害虫の発生を抑制することが必要です。
実際の防除にあたっては、周辺環境に影響の少ない薬剤を選定し、使用基準を遵守して周囲にドリフトしないように、安全安心な処理を行い、収穫物の確保に努めることが必要です。本書を栽培管理の一助としてご活用していただければ幸いです。
(編者 平井一男・築尾嘉章)
初版 2017年2月15日
最終更新日 2022年9月5日
平井一男 | 元 (独)農業環境技術研究所 |
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築尾嘉章 | 元 (独)農業・食品産業技術総合研究機構花き研究所 |
病害:近藤賢一 | 長野県果樹試験場 |
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病害:綿打享子 | 山梨県果樹試験場 |
害虫:村上芳照 | 山梨県総合農業技術センター |
害虫:内田一秀 | 山梨県果樹試験場 |
飯島章彦、梅谷献二、功刀幸博、田中寛康、田中福三郎、寺井康夫、山口福男、全国農村教育協会
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