防除ハンドブックシリーズは、診断と防除を目的とした実用的な内容で、技術者や農家など、防除の現場での使いやすさを追求したコンパクトなシリーズです。最新の防除薬剤も紹介しています。
本書は、サツマイモの栽培中(一部貯蔵中)に普通に発生する病害虫をとりあげました。病害は16種(ウイルス2種、細菌1種、糸状菌10種、生理障害4種)、害虫は24種(センチュウ類、コガネムシ、食葉性害虫)を掲載。本格的なサツマイモの栽培を応援します。
写真:特徴をとらえた鮮明な写真で、病気の症状や害虫の生態・被害などがよくわかります。
解説:「被害」「被害作物」「発生」「防除」「薬剤」の項目を立て、病気や害虫の診断・対策が的確にできるよう、わかりやすく解説しています。
耕種的防除法のほか、最新の情報に基づいた病害虫防除薬剤を具体的な商品名で表記しました。
病害 | 害虫 |
---|
本ハンドブックは、サツマイモの栽培中(一部貯蔵中)に普通に発生する病害・害虫の被害、発生、防除について解説するとともに、生態・被害に関する多くの写真を掲載し、病害虫の種類が判定できるように配慮しました。
サツマイモに発生する病害虫はつる割病、白紋羽病、紫紋羽病、ナカジロシタバ、コガネムシ類、センチュウ類など多数知られていますが、地域や栽培法、季節によって異なります。病害虫管理の基本はまず栽培現場でどんな病害虫が発生しているかを直接観察し判定することにあります。
病害虫が発生しやすい要因として栽培品種や肥培管理などの栽培条件、ほかに病害では低温多雨、高温多湿、虫害では高温少雨などの気象条件が考えられます。それぞれの病害虫の発生条件をよく理解し、まず予防的な栽培管理を講ずることが求められるほか、農水省に登録された適応薬剤を適切に活用して病害虫の発生を抑制することが必要です。
実際の防除にあたっては、周辺環境に影響の少ない薬剤を選定し、使用基準を遵守して周囲にドリフトしないように、安全安心な処理を行い、収穫物の確保に努めることが必要です。本書を栽培管理の一助としてご活用していただければ幸いです。
(編者 平井一男・築尾嘉章)
初版 2016年4月15日
最終更新日 2022年2月25日
平井一男 | 元 (独)農業環境技術研究所 |
---|---|
築尾嘉章 | 元 (独)農業・食品産業技術総合研究機構花き研究所 |
病害:渡邊健 | 東京大学 大学院農学生命科学研究科 |
---|---|
病害:西岡一也 | 鹿児島県農業開発総合センター |
害虫:林川修二 | 鹿児島県農業開発総合センター |
梅谷献二、尾松直志、鹿児島県病害虫防除所、川崎修二、鳥越博明、中村浩昭、西岡一也、西八束、林川修二、福田健、渡邊健、全国農村教育協会
全国農村教育協会
東京都台東区台東1-26-6 〒110-0016
電話03-3833-1821 Fax03-3833-1665
http://www.zennokyo.co.jp