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最新情報 植物病害

アワ株腐細菌病

かぶぐされさいきんびょう

Bacterial foot rot

2019-01-15 最終更新

病徴:

茎,根および葉柄に発生する.発芽から栄養成長期にはほとんど発生せず,出穂がはじまるころに,つぼ状に連続して発生する.地際に近い茎節に暗緑色~黒褐色の水浸状の病斑が現れ上下の茎に拡大する.やがて茎は黒褐色~黒色に腐敗し,葉は黄化して枯死する.降雨が続く場合は茎の病斑上から菌泥の流出が見られる.病斑が茎を取り巻くように拡大し,病徴がずい部にまで進展して腐敗し,株全体が枯死して立ち枯れ,あるいは倒伏する.

病原:

Dickeya zeae Samson,Legendre,Christen,Fishcher-Le Saux,Achouak & Gardan 2005

病原は細菌の一種で,桿状で周毛を有し,グラム陰性,通性嫌気性細菌でグルコースからガスを生じる.NA培地上では生育が速く,白色,円形のコロニーを形成する.病原性はあまり強くないが,イネ,トウモロコシなど単子葉植物に病原性を示す.

伝染:

伝染経路の詳細は明らかではないが,発生圃場に連作した場合にも発生が認められないことが多いため,土壌伝染はあまり強くないと考えられている.未分解の被害茎で残存し,地際の葉柄や茎節に風雨や害虫などによって生じた傷口から感染するものと思われる.また,アワは自家採種されることが多く,発生農家では圃場を変えた場合でも毎年発生が認められることから,同じ病原細菌によって惹起されるトウモロコシ倒伏細菌病と同じように,種子伝染が考えられる.

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アワ株腐細菌病.最初は止め葉が黄化する.やがて株全体が枯死する(木嶋利男)

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枯死した株の茎を切断すると内部が腐敗している(木嶋利男)