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カンキツの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ステムピッティング病(ハッサク萎縮病)

Citrus tristeza virus (CTV-SP:ステムピッティング系)
《病原》ウイルス  《発病》幹・樹全体

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ステムピッティング病(ハッサク萎縮病)
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発病したゆず枝の外観

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軽度のピッティング

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中程度のピッティング

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太枝の激しいピッティング

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保毒したぽんかん台に接いだセミノールに激しく発生したステムピッティング、ぽんかんは耐病性のため無症状、セミノール母樹はフリー樹

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左;衰弱樹、右;弱毒ウイルス接種樹

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左;健全樹の果実、右;発病樹の小玉・奇形果実


被害

枝や幹の木質部にステムピッティングという茶色味を帯びた細くて短い溝やすじ状のくぼみを生じる。このため、枯枝が増加し、樹勢が低下するとともに、果実は小さくなり収量が低下する。葉は小型化して波打つ。夏秋梢に症状は現れない。中晩柑は弱く、特に管理が不十分な場合に被害が大きい。温州、ぽんかん、たんかん等ではウイルスは保毒しているが実害はない。

発生

我が国のカンキツ類はほとんど本ウイルス(強毒系統)を保毒しており、ウイルスは媒介虫(ミカンクロアブラムシ、ワタアブラムシ)で伝搬される。被害を生じるかどうかはカンキツの種類による。

防除

樹勢衰弱を回避するために、肥培管理をていねいに行うとともに結果過多を避ける。樹勢を良好に保つことで被害を少なくできる。強毒系統に対して干渉効果を示す弱毒系統があり、この系統が強毒系統より先に樹体内に入っていれば保毒媒介虫が吸汁して強毒系統のウイルスを媒介しても発病が遅れ、被害を軽減できる。熱処理と茎頂接木で作出した無毒(フリー)苗木を植えつけてもアブラムシ類で汚染されるので、中晩柑類では弱毒系統を保持した苗木を利用する。現在、無毒化された不知火にはM-16Aという弱毒系統を接種した苗木が販売されている。媒介虫の密度低下をねらって新梢伸長期に殺虫剤を散布する。

薬剤(農薬)

適用登録薬剤なし。※掲載している薬剤(農薬)は 2018年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)

・殺虫剤(IRAC、2016年4月版 ver.8.1) *PDFデータ

・殺菌剤(FRAC、2017年4月版) *PDFデータ

・除草剤(HRAC、 2016年9月版 *Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 カンキツの病害虫

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