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ジャガイモの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

軟腐病(なんぷびょう)

Pectobacterium carotovorum [=Erwinia carotovora subsp. carotovora]
≪病原≫細菌  ≪発病≫葉・茎・塊茎

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軟腐病(なんぷびょう)
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発病は地面に接した下葉の腐敗からはじまるⒸ田中文夫

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主茎に達した腐敗Ⓒ田中文夫

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主茎の腐敗Ⓒ田中文夫

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発病株Ⓒ全農教

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茎の症状Ⓒ全農教

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塊茎表面の症状。はじめ、皮目部に赤褐色の小斑点が生じるⒸ谷井昭夫

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塊茎の腐敗。高温多湿のもとで周囲が褐色の不明瞭な斑紋となるⒸ田中文夫


被害

はじめ地面に接した下葉に水浸状の軟腐病斑が現れる。これが他の細菌病と異なる特徴である。腐敗は速やかに進展して主茎に達する。その後は葉柄基部から上下に黒褐色の腐敗が進み、維管束が褐変し、やがて髄部も空洞化して枯死に至る。また、農作業に伴う茎葉の傷口から感染して腐敗させることも多い。新塊茎では最初に皮目部に赤褐色の小斑点が生じ、高温多湿のもとで周囲が褐色の不明瞭な斑紋となる。その下部はクリーム状に軟腐してとろける。罹病部は初期から強い腐敗臭がある。

被害作物

多犯性で、ジャガイモなど40種以上の植物に感染する。

発生

土壌中や塊茎内外で越冬した病原菌が第一次伝染源となる。茎葉部の発病とともに病原菌が土中に放出されて株元土壌中での菌量を増加させ、新塊茎の表面、皮目部を汚染する。茎葉の発病は7~8月に高温多湿条件の時に多く、特に倒伏が見られる圃場では多発する。発病には品種間差があり、男爵薯、トヨシロなどは感受性、農林1号などは抵抗性を示す。抵抗性品種でも窒素質肥料の過用は発病を助長する。新塊茎での発病は高温多湿条件で多くなるが、雨水が停滞した場合にはさらに激しくなる。病原菌の生育適温は25~30℃である。

防除

当地の標準施肥量を遵守し、過繁茂・倒伏を防止する。薬剤散布は確実に接地小葉の発病初期から開始する。収穫塊茎は十分に風乾後に貯蔵する。

薬剤(農薬)

アグリマイシン-100、アグレプト、カスミンボルドー、カセット、カッパーシン、コサイドDF、スターナ、銅ストマイ、ナレート、バイオキーパー、バクテサイド、マイシン、マスタピース、マテリーナ、Zボルドー※掲載している薬剤(農薬)は 2016年10月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)

・殺虫剤(IRAC、2016年4月版 ver.8.1) *PDFデータ

・殺菌剤(FRAC、2017年4月版) *PDFデータ

・除草剤(HRAC、 2016年9月版 *Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 」

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