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イチゴの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

炭疽病

Glomerella cingulata (Colletotrichum gloeosporioides), Colletotrichum acutatum, Colletotrichum fragariae
《病原》糸状菌 《発病》葉、葉柄、ランナー、クラウン、根

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炭疽病
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親株の葉柄が黒変して折れ曲がる ©岡山健夫

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育苗圃で苗が坪状に枯死する ©岡山健夫

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高温多湿時に降雨で飛散した胞子による汚斑状病斑 ©岡山健夫

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ランナーに形成した黒色病斑と鮭肉色の胞子の塊 ©岡山健夫

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本圃の萎凋枯死株 ©岡山健夫

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クラウン内部の褐変 ©岡山健夫


被害

病原菌は3種類記録されているが、実質的にはG. cingulataとC. acutatumの2種類と考えて良い。葉や葉柄、ランナー、クラウン、根を侵す。ランナーや葉柄には3~7mmのくさび状の浅くへこんだ黒い病斑を作る。拡大するとランナーや葉柄を囲み、先端部が枯れる。高温多湿時には葉に直径1~2mmの汚斑状小斑点を作り、融合して黒褐色の大病斑になる。病斑上に鮭肉色の粘質物(分生子の塊)を生じ、雨滴で周囲に飛び散る。本圃では定植後に若い葉の1~2枚がしおれ、やがて枯死する。枯死株のクラウンを切ると、外側から内部に向かって赤褐色に変色している。 C. acutatumによる炭疽病は葉枯れとランナー、葉柄にG. cigulataと同様の病斑を示す。

発生

潜在感染株と罹病残さを含む土壌が第一次伝染源になる。菌は葉や葉柄、クラウンに潜在感染して越冬し、翌春の5月下旬に発病しはじめる。高温、多湿条件で病斑上に多量の胞子を形成し、雨水によって飛散して二次伝染する。

防除

親株は無発病圃場で育てた苗を使用する。育苗圃ではランナー伸長期~育苗終了時まで雨よけ育苗や底面給水を行うと発病を回避できる。薬剤散布は、育苗終了時まで実施する。7~8月にハウス密閉による太陽熱土壌消毒を行う。

薬剤(農薬)

生育中:アントラコール、オーソサイド、キノンドー、ゲッター、シグナム(★)、ジマンダイセン、セイビアー、デラン、ファンタジスタ(★)、ベルクートなど 土壌消毒:クロルピクリン、ソイリーン、ディ・トラペックス、バスアミドなど。★印は同一系統。※掲載している薬剤(農薬)は 2018年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)

・殺虫剤(IRAC、2016年4月版 ver.8.1) *PDFデータ

・殺菌剤(FRAC、2017年4月版) *PDFデータ

・除草剤(HRAC、 2016年9月版 *Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 イチゴの病害虫

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