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稲の病害虫と雑草

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ヒメトビウンカ

Laodelphax striatellus
半翅目ウンカ科

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ヒメトビウンカ
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長翅型雌。翅端まで約2.8mm。

ヒメトビウンカ
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長翅型雄。翅端まで約2.1mm。胸部背面は黒色

ヒメトビウンカ
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短翅型雌

ヒメトビウンカ
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5齢幼虫


被害

茎葉の吸汁害のほか縞葉枯病黒すじ萎縮病を媒介する。縞葉枯病では6月中旬〜7月中旬に第2回成虫が媒介すると「ゆうれい病」に、8月下旬〜9月上旬に第3回成虫〜第3世代幼虫が媒介すると出すくみ穂や不稔の後期発病となる。虫数は移植約20日以降に多く、窒素過多や一株苗数が多いと多発する。

生態

4齢幼虫が畦畔、果樹園等のイネ科植物やレンゲ等で越冬。暖冬少雨条件で第1世代が多発する。成虫は年5回発生。6月に第2回成虫が多発し水田に入り、7月上中旬に第2世代幼虫が多発、9〜10月に第5回成虫が現れ畦畔や草地に移る。成虫寿命は約25日、4〜20粒の卵塊を茎内に産む。総産卵数は約100粒。25℃の卵期は6〜7日間、幼虫期は約15日間。 幼虫は水面に落下すると後脚を八の字形に伸ばす。セジロウンカやトビイロウンカの幼虫は両後脚を体と直角に伸ばすので判別可能である。

防除

縞葉枯病抵抗性品種はむさしこがね、朝の光、彩のかがやき等がある。
秋以降越冬虫の生息場になる再生株は秋耕により枯死させる。
春~夏は畦畔や休耕田の雑草除去を心がけ、生息密度を減らす。育苗中は寒冷紗等を被覆し、ヒメトビウンカの侵入を防ぐ。
移植時には箱施用剤を施し、初期防除を行う。初期防除を行わなかった場合は本田防除を行う。一旦発病したら発病株を早期に抜き取り、焼却または埋める。

薬剤(農薬)

育苗箱施用剤にはアクタラ、アドマイヤー、オンコル(グランドオンコル)、スタークル(アルバリン)、ダントツ、チェス、プリンス等。ほかの病害虫に有効な剤を含む混合剤が多数ある。
移植時側条施用剤にはアドマイヤー、スタークルを含む剤。
本田散布剤にはアドマイヤー、アプロード、エルサン、キラップ、スタークル(アルバリン)、スミチオン、ダントツ、チェス、トレボン、バッサ、ベストガード、マラソン、MR.ジョーカー等。※掲載している薬剤(農薬)は 2016年10月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)

・殺虫剤(IRAC、2016年4月版 ver.8.1) *PDFデータ

・殺菌剤(FRAC、2017年4月版) *PDFデータ

・除草剤(HRAC、 2016年9月版 *Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 稲の病害虫と雑草

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