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ハンドブック ムギ類の病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ネキリムシ類


チョウ(鱗翅)目ヤガ科 《加害》幼苗、稈(茎)

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ネキリムシ類
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タマナヤガ成熟幼虫 ©池田二三高

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タマナヤガ成虫 ©全農教

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カブラヤガ成熟幼虫 ©平井一男

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カブラヤガ成虫 ©平井一男


タマナヤガ

Agrotis ipsilon

カブラヤガ

Agrotis segetum

被害

幼虫は発芽後間もないムギ苗を切断し、欠株にする。

被害作物

ムギ類、トウモロコシ、タバコ、ソルゴー、バレイショ、野菜類、豆類など多くの作物を加害する。

発生

タマナヤガはカブラヤガ同様コスモポリタン種(世界共通種)で、ネキリムシと呼ばれ、移動性に富み突発的に多発することがある。北海道にも発生するが、本州以南に多い。調査によると4~11月に捕獲され、年3~4世代の発生を繰り返すとみられる。卵は25℃で約5日、幼虫は約20日、蛹は約16日とされる。土中で蛹化し、雌の総産卵数は約2,000卵とされる。カブラヤガは全国に発生し、幼虫で越冬、年2回以上発生し、春~秋まで出現する。

形態

タマナヤガの成虫は大きめで前翅長20~23㎜。雄は全体灰褐色で、暗褐色の斑紋がある。雌は黒褐色を帯びる。後翅は白色で翅脈が目立つ。雄の触角は櫛歯状、雌は糸状。幼虫はカブラヤガより大きく、成熟すると約43㎜になる。胴部は灰褐色、背中線が目立つ。成熟幼虫の体表面は鮫肌状を示す。カブラヤガの前翅長は16~20mm、前翅は淡い灰褐色で暗色の紋があり、後翅は雄では白色、雌ではやや灰褐色。成熟幼虫は約40㎜。

防除

播種や栽培前に除草を兼ねてていねいに耕耘し、幼虫を少なくする。

薬剤(農薬)

床土や堆肥、圃場に処理する薬剤としてクロルピクリンを含む薬剤が登録されている。圃場に薬剤処理する場合施薬後10日以上経過して播種する。(平井一男)※掲載している薬剤(農薬)は 2017年4月現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)

・殺虫剤(IRAC、2016年4月版 ver.8.1) *PDFデータ

・殺菌剤(FRAC、2017年4月版) *PDFデータ

・除草剤(HRAC、 2016年9月版 *Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 」

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